【小説】『空の境界』Fateとの繋がりがあっておもしろい【感想】

kindleで『空の境界』上中下がセールで半額近くになっていたので購入しました。
奈須きのこさんの作品はテレビシリーズのFateを見たくらいです。

面白かったのですが、すごくファンというわけでもなく、映画版を見るまでには至っていません。
FGOもやったことがないです。

そんな僕がこの本を読んで、何を思ったか感想を書きたいと思います。

読む順番、読みやすさ等は問題がなかった

この作品の情報を調べると、読む順番見る順番が時系列通りではないと書かれており、読みにくさがあるのかなと思ったのですがそんなことはなかったです。
普通に小説の順番通りに読んでいっても、物語を理解することができました。

読んでいる最中になんだろうこの記述は?と思うこともありましたが、そこまで気になるようなことはなかった印象です。
魔術に対して哲学的なことを語るシーンに労力を使うことはありますが、文章は平易で、スラスラ読み進められる内容です。

感想

内容としては両儀式と黒桐幹也との関係を主軸に添えた物語。
しかし、個人的にこの二人の過去や因縁を解決するという話より、普通に上巻の殺人事件解決や中巻の魔術師サイドの話、下巻の学園の話の方が興味をそそられました。

単純に式と黒桐の関係が好きになれなかった感があるからでしょうか。
Fateでも、主人公の異常なまでの正義感には慣れなかったので、作者の主人公に対する感性が合わないところがあるかもしれません。

逆に蒼崎橙子のキャラクター性はかなり好きになれました。
作品における魔術師の性質や哲学を語る場面のややこしい感じがたまらなかったです。

Fateとつながる部分もあったのでより舞台設定が楽しめるようになっていましたね。

もともとオカルトとファンタジーを組み合わせたような世界観が好きなので、相性が良かったのでしょう。
そんなわけで魔術師たちの思想が多く出てくる中巻の矛盾螺旋が一番楽しめました。

ちょっと小物感が強くて、ひねくれもののアルバがあり、ラスボス感の強い荒耶宗蓮がありと中巻にしてはラスト感の強い展開にハラハラさせられました。
倒し方も王道の展開といったもので、これを最後に持ってきた方がよかったような気がしなくもないです。

半面、ラストの白純里緒はちょっと絡め手が多くて、ラスボスとしては少し情けなさを感じてしまいました。
弱いわけではないのですが、ラスボスには堂々としていて、なにか純粋な目的をもっていて欲しいので、好きになれませんでした。

式と黒桐の因縁を終わらせるという形では素晴らしいと思いましたけどね。
ラストのもう一つのシキとの会話も印象的ですし。

その他、おもしろいなと思ったのは忘却録音。
お兄ちゃんが好きで養子になるという、とんでもない少女が主要人物となる物語。

そのことはともかく、この物語の話の作り方はおもしろい。
葉山英雄が起こした単純な事件かと思いきや、見かけ以上に陰湿で深い事件であることが判明。

ぞろぞろと事実が出てきて、最終的に玄霧皐月とのバトルになるさまは見事でした。
矛盾螺旋の次に面白かったです。

感想は以上となります。
まとめると、かなり面白かったです。

同人でこのレベルのものを出せたら、そりゃ人気になるわなあ。

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