『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』アルとバーニィ、クリスとの関係が面白かった【感想】

いまさらなのですが、『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』を初めて見ました。
ガンダムシリーズは結構見ていて、テレビ版は初代からVガンダムまでは網羅していたのですがOVAまでは手が回っていませんでした。

ちょうどよい所にテレビで再放送されると聞き、視聴。おもしろかったので感想を書きます。

ストーリー(ネタバレあり)

アルは、父がいなくて成績が悪い。母親は厳しく、兄弟はいない。戦争に興味があるということが語られます。
そしてバーニィの登場。兄貴分で心の底から会話ができる存在。アルは容易に懐いてしまいます。

ガンダムという英雄めいた敵がいるというのも子供心を煽ったのかもしれません。
無意識に純粋にジオン軍として働いてしまいます。

水を得た魚のように、アルの序盤の行動は楽しそうなものばかりです。
ジオンサイドの実情を知らされていなかったのもありますけど、ガンダムを写真に収めるところは有頂天になっていました。

しかし、サイクロプス隊による奇襲が始まります。
奇襲は見事に失敗し、バーニィ以外は死亡。ガンダムを破壊することが叶いませんでした。

奇襲が失敗し、サイド6が襲われることを知るアルとバーニィ。
バーニィは一時逃げ出すのですが、サイド6に出戻り。ガンダムを倒す準備をします。

そして最後のバトル。戦いが始まってしまうのですが、サイド6を襲うジオンの部隊が鎮圧されたことを聞き、バーニィを止めに行きます。
しかし、その言葉を語る前に、バーニィはガンダムと相打ちになり死んでしまいます。しかもアルはガンダムのパイロットがクリスだと知ります。

その後、バーニィの残したテープを聴くことに。ガンダムと戦いたくなったといって、目をそらしながらことの顛末を語るバーニィ。
最後に他人を恨んだり、自分を恨んだりしないでくれと言い残します。

戦争が終わると、父が帰ってきた家庭が映し出されます。そこにいるアル。
家を出て学校に行くとクリスが。クリスは地球に行くこと、バーニィによろしくと言ってアルの頬にキスをします。

学校に行くと、校舎は壊れたが戦争が終わったことが告げられます。
しかし、泣き崩れるアル。まわりの子供たちはアルに1話の雰囲気で言葉を投げかけ、明るい音楽が流れて終了。

感想

ガンダムというと戦争があって巻き込まれるところからスタートするものだと思っていたのですが、そういった悲惨さは序盤において描かれることがありません。
始まりはかなりポップといっても過言ではないでしょう。

なんせ主人公が民間人ですしね。ジオンの作戦に加担しているので純粋な民間人とはいいがたいですが。
初代ガンダムには家族を養うために、連邦のスパイをしている子もいました。しかし、今回は無利益でジオンに加担しています。

幼くて戦争のおよばない地域に住んでいるとしても、異常ですね。
この異常性というものの根拠に、母が教育熱心で、父不在。アルが生活に不満を抱えているということがあります。
アニメという異世界のなかでも、やたらとリアルな描写でした。

過激宗教の鉄砲玉になるタイプが意外とこのような出自だと聞きます。

前半は明るい話でしたが、ガンダム強襲を経て一気にシリアスになっていきます。
アルもここまで悲惨だと想像していなかったでしょうね。開発基地の子供の死体を見て、逃げていきましたし。

そしてラストのザクとガンダムの戦い。アルがもう闘わなくていいんだ!と叫ぶも目の前で相打ちになってしまうのは物悲しいです。
そして、ガンダムから出てくるクリス。

バーニィとアル、クリス。アルは途中までジオンみたいなものですがジオン、民間人、地球連邦軍と立場が別々なんですよね。
その3人の立場をたった一人理解するアル。最後のビデオがまた切ない。

バーニィがガンダムと戦いたくなったといってますけど、目を背けていますし嘘ついているのは明白ですね。
それに戦う理由がないと叫んでいることから、バーニィがアルを救うために戦っているということをアル自身わかっているのです。

そのことがわかってしまうと涙が出ました。それにクリスとの別れ。
クリスはメイン格なのですが意外と出自が語られませんでした。

ジオンに酷い憎しみがあったり、ガンダムに強い熱意があるエピソードが語られない分、ただ戦っているだけなんですよね。
それゆえに誰も責められない虚しさがすさまじかったです。

今作は短いながら、うまく戦争の悲惨さをまとめた一作だと思いました。
エンターテインメントとしても最高でしたし、ガンダムの中でも上位にくる作品だと思います。

モビルスーツもかっこよかったし本当に面白かったです。

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