中国で遺伝子操作、エイズに耐性を持った赤ちゃんが誕生。倫理的問題はないのか?

最近よく話題になっている映画に「ボヘミアン・ラプソディ」がありますよね。

この映画は伝説のロックバンド「Queen」のボーカル、フレディ・マーキュリーの人生を描いた作品となっています。

そんな彼が命を落とした原因として有名なのがエイズですね。

現在でも根本的な治療法は確立されておらず、発症を遅らせること程度の治療しかなされておりません。

しかし、中国で遺伝子操作をすることによって、このエイズに耐性を持ったデザイナーベイビーが生まれたそうです

概要

ニュースによると中国の賀建奎・南方科技大学副教授が、受精卵にエイズ抗体をもたせた遺伝子を注入させたようです。

そうして生まれた二人の赤ちゃんの名前は「露露」「娜娜」。どちらも女の子のようです。

教授はこの実験が歴史的第一歩だと声明を出しているそうですが、生命の倫理に違反したと言われ、中国人科学者からかなりの非難を受けています。

しかも大学側にこの実験の承認を受けていないそうで、教授自体は2月から休職していたとの発表がなされました。

遺伝子操作が禁じられる理由

遺伝子操作には身体的問題が付きまといます。

遺伝子の解析がまだ完全ではないため、改変によりどんな影響が出るかがわからないからです。

また、それが可逆的なのではなく不可逆的影響で、未来世代の人間にも影響を及ぼす可能性があることが、タブーの一つの要因といえます。

ほかにも別のアプローチとして、遺伝子操作の規制がなくなったら大きな争いが生じる可能性が存在します。

優生政策という言葉をご存知でしょうか?

ナチスドイツが精神障碍者や、ユダヤ人を根絶やしにして、優秀なドイツのアーリア系の遺伝子を濃くしようとしたことが有名です。

つまり優れた遺伝子を残し、劣った遺伝子を切り捨てるという政策のことです。

同じようにデザイナーベイビーが一般化されたら、能力の高低差が大きくなりすぎて劣った遺伝子だという理由で、弾圧される可能性もあります。

こういった可能性が捨てきれないことも反対される一因かもしれませんね。

遺伝子操作による医療の拡大

現在、遺伝子操作による医療が拡大してます。特に注目されているのがCrispr Cas9という方法です。

この方法は前世代の方法と違い、割と容易に使用できるような技術だそうです。

方法としては画期的で将来的にはガンの治療も可能になるとか。

また、マラリア蚊を使った実験では、不妊のメスを増やす改変をして、8世代で全滅させることに成功しました。

すごい技術ですね。いずれノーベル賞も受賞されるのではないかといわれています。

まとめ

遺伝子操作は危険な要因を秘めているけれども、多くの可能性をもっている技術です。

冒頭の中国人教授のように倫理観にそぐわない実験はなされるべきではありませんが、もっと多くの研究をされるべきだと思います。

そのためにより深く遺伝子操作に対する議論を進めていくべきですね 。

2018/11/30追記

この研究の中止が命令されたらしいです。よかった。

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